エコーで性別がわかる時期の目安
赤ちゃんの性別は受精した瞬間から決まっていますが、エコー検査で確認できるようになるのは妊娠中期以降です。一般的な目安はこのとおりです。
| 時期 | 状況 |
|---|---|
| 妊娠12週頃まで | 外性器の形成が始まるが、男女の違いが確認しにくい |
| 妊娠14〜15週頃 | 男の子は判明しやすくなってくる |
| 妊娠17〜20週頃 | 多くの場合この時期に判明する |
| 妊娠20週以降 | より確認しやすくなる。ただし姿勢次第では見えないことも |
通常の妊婦健診では2Dエコーで確認します。3D・4Dエコーを取り入れている産院もありますが、性別判定の精度は基本的に同じです。詳しい判定方法や精度については以下の記事も参考にしてください。
【医師監修】エコーで性別がわかるのはいつ?超音波検査の精度やベビーナブによる確認方法を解説!|トモニテ私自身は妊娠20週の健診でわかりました。「今日はうまく見えるかな」とドキドキしながら通っていたのを今でも覚えています。
男の子と女の子で判明時期は違う?
はい、違います。一般的に男の子の方が早くわかりやすいとされています。
男の子の場合
妊娠14〜15週頃には足の間にペニスが確認できることが多く、比較的わかりやすいです。
女の子の場合
外性器が男の子ほどはっきりした形ではないため、判定が遅くなりやすいです。妊娠17〜18週頃になって木の葉のような形の外陰が見えてくるまで、確定しないことも少なくありません。
どちらの場合も、赤ちゃんの向きや姿勢によって「今日は見えなかった」ということは珍しくありません。足を閉じていたり、へその緒が邪魔をしていたりすると、外性器が見えにくくなりますが、次の健診で見えるようになることがほとんどです。稀に「言われていた性別と生まれた性別が違った」というケースも存在します。エコーでの性別判定は100%確実ではないという前提で受け取るのが正確です。
エコー以外の方法:NIPT・羊水検査でもわかる?
「エコー以外でも赤ちゃんの性別がわかる方法があるらしい」——NIPT(新型出生前診断)や羊水検査という言葉を聞いて、気になった方もいるかもしれません。結論から言うと、NIPTや羊水検査でも結果的に性別がわかることはありますが、どれも「性別を知るため」に用意された検査ではありません。
| 検査・方法 | 本来の目的 | 性別がわかるか | 主な実施時期 |
|---|---|---|---|
| 経腹エコー(通常の妊婦健診) | 赤ちゃんの発育・健康状態の確認 | 副次的にわかることが多い | 妊娠中期以降(目安17〜20週頃) |
| NIPT(新型出生前診断) | 染色体異常(21トリソミーなど)の可能性を調べる | 検査項目に性染色体が含まれる場合わかることがある | 妊娠10週以降 |
| 絨毛検査・羊水検査 | 染色体異常の確定診断 | 性染色体の情報からわかる | 11週〜(絨毛)/15週以降(羊水) |
これらはいずれも赤ちゃんの染色体に変化がないかを調べる検査で、性別は染色体(XXまたはXY)の組み合わせで決まるため、結果として性別がわかることがあります。ただし「性別を知りたい」という理由だけで一般的に受けられるものではなく、年齢や医学的な理由など一定の条件のもとで検討される検査です。エコーは赤ちゃんの姿勢によって見えないことがある一方、NIPT・絨毛検査・羊水検査は赤ちゃん由来のDNA・染色体を直接調べるため、性別に関する情報としての精度は高いとされています。
NIPTで性別を教えてもらえるかは「施設の種類」で決まる
NIPTを受けても性別を教えてもらえるかどうかは、施設の技術力の差ではなく、その施設が「認証施設」か「非認証施設」かという運用ルールの違いによって決まります。日本医学会のガイドラインに沿う認証施設では、検査対象を13・18・21トリソミーの3つの染色体疾患に限定し、性染色体の情報が含まれていても原則として性別は開示しない方針です。これは、望まない性別だったことを理由にした非医学的な人工妊娠中絶を防ぐための倫理的配慮とされています。一方、ガイドラインの枠外にある非認証施設では、希望すれば性別を教えてもらえることがあります。羊水検査・絨毛検査にはこうした全国共通の認証・非認証の枠組みはなく、伝えるかどうかはエコーと同じく病院ごとの方針に委ねられています。詳しい背景は以下の記事も参考にしてください。
NIPTで胎児の性別がわかってはいけないのか|FMC東京クリニック
参考:FMC東京クリニック
NIPT(新型出生前診断)で性別がわかる?性別検査を行う施設と行わない施設の違い
参考:NIPT予約センター
参考として、一般的に案内されることが多い費用・期間の目安です。施設や検査内容によって幅があるため、詳細は各施設に確認してください。
| 検査 | 費用の目安 | 結果が出るまで |
|---|---|---|
| NIPT | 数万円〜20万円程度(保険適用外) | 1〜2週間程度 |
| 絨毛検査・羊水検査 | 10万円前後(保険適用外のことが多い) | 2〜3週間程度 |
「性別を知る」という一点だけを目的にすると、費用・時間・検査に伴う負担(絨毛検査・羊水検査はごくわずかとはいえ流産などのリスクを伴います)が見合わないことが多いのも実情です。性別を早く知りたいという理由だけでこれらの検査を選ぶことは一般的に推奨されていません。多くの場合は通常の妊婦健診のエコーで十分なので、気になる場合はまず担当医に相談してください。
病院によって教えてくれない場合がある理由
「先週の健診では教えてもらえたのに、友人の病院では『まだお伝えできません』と言われたらしい」——性別の伝え方が病院によって違うことに疑問を感じたことはないでしょうか。日本には、医師が胎児の性別を教えてはいけないという法律はありません。方針の違いは、日本産科婦人科学会が示してきた「見解」の変遷と、それぞれの医師の考え方に由来しています。
1988年・2007年の見解
1988年(昭和63年)に発表された見解では、「重篤なX連鎖遺伝病のために検査が行われる場合を除き、胎児の性別を告げてはならない」とされ、2007年の改定でもほぼそのまま引き継がれました。背景には、望まない性別だったことを理由にした人工妊娠中絶への懸念がありました。
2013年の改定
この一文は「胎児の性別告知については、個別の症例ごとに慎重に判断する」という表現に変わり、実質的に性別告知が条件付きで解禁されました。この改定から10年以上が経った現在も、以前の考え方を引き継いでいる医師もいれば、積極的に伝える医師もいます。これが、病院によって対応が分かれる大きな理由です。
海外に目を向けると、対応はさらに分かれます。アメリカ・イギリスなど多くの欧米諸国では希望すれば自由に教えてもらえるのが一般的(ジェンダーリビール文化がアメリカ発祥なのもこの土壌と関係しています)。一方、インドでは女児の中絶が社会問題化した経緯から、医師が性別を伝えること自体が法律で禁止されています。
インドで続く女児中絶、活動団体が潜入作戦で告発|CNN.co.jp
参考:CNN.co.jp
ドイツには一定週数までの開示を制限する法律があり、イギリスの生命倫理評議会は民間NIPTでの性別判定サービスに規制を提言しています。いずれの国も「望まない性別を理由にした中絶を防ぎたい」という懸念は共通していますが、「知りたい」という当事者の気持ちそのものは否定されておらず、規制の対象はあくまで性別選択という極端なケースを防ぐことにあります。
性別を知りたい場合は、健診のときに担当医へ「性別がわかれば教えてほしい」と伝えておくのがスムーズです。方針としてそもそも告知していない病院もあるため、教えてもらえなくても病院や医師を責める必要はありません。逆に「生まれるまで知りたくない」という場合も、先に伝えておけば配慮してもらいやすくなります。



